介護士と看護師の関係を良好に

介護現場では、様々な職種の人が協力しながら働いています。特に、コミュニケーションが多いのは看護師と介護士といわれ、職場により異なりますが、良好な関係が築けていないケースも少なくありません。しかし、介護現場で何より大切なのは、職種間の意見を押し通すことではなく、利用者が最大限快適に過ごせる安全な環境を整備すること。介護現場では、利用者の性格や持病のほか、どの程度自立して日常生活を送れるかなどの細かな情報を一番持っているのは、利用者との距離が近い介護士です。

利用者に何か問題が起きた時に一早く気付ける立場でもあり、看護師よりも現場をわかっていると考える介護士もいます。しかし、介護士が介護のプロなら、看護師は医療のプロです。例えば、利用者に持病の発作が起きた時の判断を看護師に仰がなければ、適切な対処が取れなくなる可能性も考えられ、利用者の安全は確保されなくなるでしょう。看護師には話しかけにくいと考える介護士も多いといわれますが、一方で看護師も利用者の情報がなければ仕事はできません。多忙な看護師へスムーズに連絡事項を伝えるためには、介護士にもある程度の医療知識が必要になりますし、看護師も介護士と連携するために、専門領域の異なる職種に対して信頼関係を築く努力をするべきです。介護士が医療知識を学ぶための勉強会を看護師が開く、互いの連絡事項をどう伝えるべきか、介護士と看護師の間で調整するなどのコミュニケーションを通して、理解し合う姿勢を持つと良いでしょう。